あるワケないじゃん、そんな恋。

「洋ちゃんっ!!」


ヴィィィィン……と開いた自動ドアを駆け抜けた。

持ち場でお客さんと話してた洋ちゃんは、ビックリしたように目を見開いてこっちを向いた。


「……芹那、帰ったんじゃないのか?」


さっきまで勉強教えてもらってた。

帰る間際、店長さん達に呼ばれて昨日のバッグヤードであった話を聞かされた。



「別れたのかと思ってたけど、続いてたようなんだよね〜〜!」

「なんか前よりいい雰囲気でさぁ、菅野ちゃんが珍しく女に見えたっつーか…」

「イイ感じだったんすよ〜!先輩達〜〜!」



「えっ……?」


(ーー負けたくない!)…って、咄嗟に思ってしまったの。

菅野さんを待ち伏せして、真相を確かめてからと思ったけど……。



ハッキリしない態度にキレちゃった。

人の応援なんて、やっぱアテに出来ない!

頼れるのは自分だけ!

恋も勉強も……叶えるのなら自分の力でやるっ!!





「洋ちゃん……私、洋ちゃんのことが好きっ!…付き合って!」