私の前に立っていたのは、上杉だった。

「……!?」
上杉が立ちはだかった事にビックリしてしまった。

「誰だテメェ。」

すっかりキャラが変わった、男が、上杉に話しかける。

「アンタ自分の名前は言わないくせに人には聞くんだ。バカなの?」

「チッ、うるさい、調子のんな!!」

男は、上杉に殴りかかる。
こんな弱そうで優しい雰囲気の上杉が勝てるわけがない…そう思っていたのに、

「よっ…」ブンッ!

男を軽々と投げとばし、地面に叩きつけた。



私は、あまりに突然な事で、呆然と立ち尽くす事しかできなかった。