朝、私は家から出てきた。

「ん…?」

家の前で、上杉が立っている。

「迎えにきたぞ。」

「…わざわざ?」
「一緒に過ごすんだろ。」

「……まぁ。」
自分が出した条件だというのに何だか恥ずかしくて、顔を背けてしまった。

それより、上杉の家は近くだったか?
遠ければ、わざわざ迎えにこさせるのも悪いな、と思った。

しばらく無言で歩いていた私たち。先に口を開いたのは…上杉。

「いつも1人なのか?」
「しょうがないでしょ、友達いないし。」
「……」

気を使ってくれたのか、そのあとは何も言ってこなかった。

そのまま無言で、学校に着いた。