くつろぎ始めて数分。

「ねぇ…」
「ん?」

「なんで、私のこと好きになったんだ…?」

「な、何でって…」

私はどうしても気になっていた。

「だって、康太はモテるし、勉強できるし優しいし、器用だし…私は不良だけど、それを出し抜くくらいに強いんじゃ、
私はなにも敵わない…」

めっちゃペラペラ言っちゃったけど…大丈夫かな…

「考えすぎだよ」

ほとんど間をあけずに、優しい声で言われた。

「俺は、そんなに完璧じゃないし…空手習ってるから強いだけだよ」
「か、空手…」

だから強かったのか…絶対黒帯だな。

「それに沙耶華、自分で気づいてないと思うけど…」

「けど?」

「沙耶華、ものすごい美人だよ」

ガタッ!

思わず、大きな音を立てて椅子から立つ。
多分、口をあんぐり開けて顔真っ赤だろう。情けない…

「ふふっ…焦りすぎ。あとその顔可愛い」

「へ…!?////」

「あの、疑ってると思うけど、本当に美人だよ」

「な、な、なんだよそれ!私、不良だぞ!?」

「肩書き関係ないって。見た目すごくいいよ。男子の間で話題になってるよ。」

「うっそぉ…」


まさかの展開になにも言えなかった。