そして、姫のところをクリッ…
「あ。」
2位だった忘却の姫の順位が変わり、キルトになり…俺はつい押してしまった。
ドアップのキルトの顔がパソコン画面を奪った。
うわ…。
こんな配信の閲覧数が忘却の姫を抜かした。
その事実に腹を立てた。
いったい何をしてるんだ?
「ふほっほ…、もひちどきひてみほ!」
“もう一度、聴いてみて!”
またもや、リスナーの通訳コメントに助けられ、キルトはマイクを取り付けた。。
「君の世界観…♪」
悪用した忘却の姫の声で、先ほどの姫の新曲を歌い出すキルト。
同じ声だがさっきとは全く迫力がなく、雑である。
歌いながら、笑うキルトに中傷コメが飛び交った。
しかし、その中傷コメよりも多かったのは、悪ノリしたリスナーがそれを祭りのように騒ぐコメントだった。
“サイコーだろwww”
“もっかい歌えwww”
この配信者を早くやめさせたい思いに駆られた。
なぜこのアプリには通報機能がないのか、ふしぎだ。
もしあれば、一発でいなくなるだろうに。
“姫の声を悪用すんな”
“最低な配信者”
そう無意味だと知りながらコメントし、退出した。



