「2組13番神崎 昴」


「はい」



名前を呼ばれた俺は壇上に上った。


そして卒業証書を受け取り下りようとした時、
あいつの名前が呼ばれた。


「2組14番桐谷 夏空」


「はい」


いつもにまして元気な声が聞こえる。


ふわりとおろしたまだ伸ばしたての栗色の髪
スラリと長い足
そしてクリッとした大きな目


夏空は学年で一番モテる。
容姿もそうだが、一番の理由は自分を飾らず
誰に対しても平等なところだ。