「まず、あたしと大希が別れた理由ね?

雨の日だったの。

私は大希と一緒に帰ってて、追いかけっこしてたの。」


はい?

追いかけっこ??

ユキが?

へ、へー……


「あたし、転んじゃって泥まみれになって

大希の家にお邪魔させて貰って服を洗って貰ったの。

その間が……

なんか、ムードがね?

あるじゃん、なんか、キスするときの?」


へー、私彼氏いないし、キスしたことないしねぇ


「あの、その、えっと、それで……ね?

大希が、あたしの服をずらしていろんなとこにキスするの。

それが」


と、言葉を止めてユキが自分の胸を指差す。


「ココに来たとき、ビクッって怖がっちゃって

そしたら、大希が傷ついた顔になって

『……ゴメン。抑えれねぇ。

傷ついたよな?

ゴメン。

俺ら、別れよう。』って言って……」


「なにそれ?!」


やっぱり、大希君はユキのこと好きなんじゃん!


「いいの……

サク、だから相談しようとしたの。」


「いや、相談のりたくないよ。

ユキはそれでいいん?

ユキが怖がったのは、驚いたからじゃないの?

ねぇ、その事ちゃんと話さなきゃ。」