「えっ、な━━━」


「いいの。

もう終わったことだしっ、うん。」


ユキ、絶対無理してる。


だって、声震えてるし

私の目を見て話してくれないんだもん。


「ユキ……」


「あんな、あたしが相談したいのは、どーやったら、忘れられるかなぁ?」


ユキが私の目を見つめる。


ユキは笑っていた。

きれいな眉毛をハの字にして

深海のように深い瞳を細めて

困ったような顔で

泣きそうな顔で

どうすればいいか分からないような顔で

笑ってたんだ。