「よっしゃあ!!」


二人が公園から消えて、私は叫んだ。


「透華、やった!」


「うん!

ついに、だよっ!」


「あとは、あの二人次第だな。」


「大丈夫かなぁ?

ナナだしねぇ……」


「ねぇ、サクちゃん。

なんで、8時45分なの?

私たち、最初は10時まで遊べるのに。」


「そりゃあ、二人の時間を多くするためだよ?

いい?

この祭りでは、9時から花火が上がるの。

OXビルの屋上は、透華も知ってる通り私たちの特等席だったでしょ?

もし、祭り中にコクれなかった時用に準備してるの。

もちろん、私たちは9時45にビルに行くよ?」


「なるほどっ、流石サクちゃん!」


「さって、俺らも回ろうぜ。」


「そーね。」


「透華、イチゴ飴買うっ」


「はいはい。

じゃあ、行こっか」