ずっと一緒

佐野翔大side




ピーポーピーポー





なんかあったんか?最近、物騒だな。




「ハァ、それにしても俺五分遅れたのにまだ来てねぇってどーゆーことなんだよ。」




あいつはいっつも待ってる側なのに…遅れるなら連絡しろよ。俺が言えることじゃないけど。



「やーねー。怖いわ。塩酸、顔にかけるって相当の恨みがあるんじゃないの?」

「その子誰かと待ち合わせしてたっぽいしね。可愛い子だったのにね。」

「犯人まだ見つかってないんでしょう
あぁ、怖い怖い」




え?塩酸?顔にぶっかける?誰かと待ち合わせ?

まさかな…




「あのその子ってどうなったんですか?」


気になったので聞いてみた。二人のおばさんは俺に気づかない。マスクをしてるしな…




「それが、救急車に乗って行ったわよねぇ」

「あたしも見たけど薄ピンクのワンピースの可愛い子だったわよね〜。可愛いかったのにもう本来の顔には戻れないんじゃないかしら」




薄ピンクのワンピース?




一瞬心臓が止まるかと思った。




それは、去年の夏に俺がプレゼントしたやつじゃねぇかよ。美弥は確かに可愛い。




襲われたその子が美弥だと確信した。