大事に使ってくれてるんだな。 「真琴くん?どしたの?」 俺の視線に気付いた華湖が不思議そうに首をかしげた。 ほんとはさ、一生に一回しかないからカッコつけて言おうとかさ考えてたけど…… 「なあ、華湖?」 「なーに、真琴くん?」 「結婚、しよっか?」 そう言って俺はある紙を机の上に出した。 「っ……!真琴くん、これっ!」 その紙を見て、驚きを隠せてない華湖にフッ、と笑ってしまう。 「婚約届けだよ。サインしてくれる?」