ソファーに座り愛猫を撫でながら
今日も日の出を見る。

淡い赤から濃い赤へかわっていく空は
まるでさっきまで私の腕を流れていた血の様だった。

完全に日が昇ったのを見て
冷蔵庫からワインを取り出しそのまま呑む。紅いワインが喉をつたう。抱いていた愛猫は私の手から抜け出し部屋の住人がいないベッドに飛び乗り丸まった。それを横目に自分の部屋に入りベッドに丸まる。

このマンションは3LDKの分譲マンション。中学1年の頃に引越してきた。義父と母と愛猫と。幸せになれるはずだった。

中学2年の終わり、義父と母は揉めた。義父の浮気から発展したのだと思うけど詳しくは知らない。義父が出ていき自分の夢も諦めた。高校も定時制にすることにした。

1年がいつの間にかすぎて、いつの間にか私は高校生になっていた。いつの間にか当たり前になった自傷といつの間にか当たり前になった誰かと肌を合わすこと毎日が息苦しかった。