「ハル、おはよ!」

「……はよ」

昨日までオレのこと避けてたくせにいきなり挨拶してくるし、その後なぜか顔を隠すし。

ホント、意味わかんねぇ。

「はよ、蓮!」

「……ハル。はよ」

席に座って本を読んでるこの男子は、このクラスでできたオレの友達の城田蓮。

黒に近い焦げ茶のサラサラの髪、整った顔をしてるモテるヤツだ。

「よかったな、星野さんと仲直りできて」

「いや、喧嘩してねーし……」

「え、でもお前、星野さんに挨拶された時笑ってただろ?」

「は?いつのことだ?」

まみこに挨拶された時……?別に、挨拶を返しただけだろ?