「じゃあ私、帰るね。明日からは友達としてよろしく!」

にこっ、と明るく笑う日菜子。

無理させてんな……やっぱ。

ごめんな、日菜子。

「あぁ。じゃあな」

「バイバーイ!」

笑顔で手を振りながら走り去る日菜子。

片手を軽く上げてそれに返し、靴を履き替える。

……明日から、いつも通りに接しなきゃな。

オレを好きになってくれた、日菜子のために。

オレは気持ちを切り替えるように一つ短い息をつき、家へ帰った。