ウィッグから地毛が出ないように気をつけなきゃ……。

すると、キャーッ!という女子たちの黄色い声が聞こえてきた。

……あっちも、衣装合わせしてるのか。

「結城くん!?すっごい綺麗!!」

「本当に男子!?」

「どこからどう見ても、美人な女の人だよ!!」

「……嬉しくねぇ」

ため息をつくハルは、白雪姫の衣装を着て頭に赤いリボンをつけていて、紺色のボブのウィッグをかぶっている。

わっ、ホントだ!

認めたくないけど、すごく似合ってる。

しかも、男のくせに美人だし……、ムカつく。

「よっ、白雪姫!世界で一番美しいのは、あなたでございまぁす♪」

「やめろ瞬!うっ、鳥肌が……」

瞬……何してるの。