「瞬、待って!ホントに大丈夫だから、それ「返さないぜ~。代わりに、どこに持っていけばいいのか教えてくれ」

「……視聴覚室」

「了解♪」

……ハァ、瞬には敵わないや。確か小学生の時も、私が何か運んでたらいつも持ってくれてたよね。

だから、そんな優しい瞬に私ができることは。

「瞬、ありがと!」

感謝の気持ちを込めて、笑いかけることぐらいかな。

「……やっぱ、超かわいい///」

「ん?瞬、何か言った?」

「は!?な、何も言ってねーよ!?てか、顔覗き込むな!!///」

「え?なに焦ってんの?まぁ離れるけど」

私が瞬から離れると、瞬が顔を真っ赤にしてホッとしたように息をついた。