ナナは次々と飛んでくる
ナイフの中から、一番使いやすそうな
ものを見極め、それをぐいっと
引っ張った。そして、柄についている
糸を切った。
「あっ・・・!」
「よし!」
ナナは小雨のように
いくつもナイフなんて
持ちたくなかった。
一つあれば十分だ。
ナイフを構え、小雨を見据える。
「覚悟しなさいよ!小雨!」
「何よ!ナイフ一つ取ったからって
いい気になるんじゃないわよ!
いじめられっこが!」
「・・・!どうして?」
ナナは戸惑った。
どうして小雨が知っているのだ?
「そっか、気づいてないのよね。」
小雨はそういうと、
殺意のこもった目を普通に戻し、
髪をポニーテールに結わい上げる。
更にアイシャドウをして振り向く。
ナナは愕然とした。
「恵・・・さん?」
「そう。」
その顔は、ナナのいたクラスにいた
アキとレン(いじめの主犯)に
くっついていた三人のうちの
一人のものだった。
いつもみんなに『メグ』と呼ばれていて、
クラスの人気者の子だ。
ナナに対する嫌がらせのときも、
絶対に手は出さなかった。
ナイフの中から、一番使いやすそうな
ものを見極め、それをぐいっと
引っ張った。そして、柄についている
糸を切った。
「あっ・・・!」
「よし!」
ナナは小雨のように
いくつもナイフなんて
持ちたくなかった。
一つあれば十分だ。
ナイフを構え、小雨を見据える。
「覚悟しなさいよ!小雨!」
「何よ!ナイフ一つ取ったからって
いい気になるんじゃないわよ!
いじめられっこが!」
「・・・!どうして?」
ナナは戸惑った。
どうして小雨が知っているのだ?
「そっか、気づいてないのよね。」
小雨はそういうと、
殺意のこもった目を普通に戻し、
髪をポニーテールに結わい上げる。
更にアイシャドウをして振り向く。
ナナは愕然とした。
「恵・・・さん?」
「そう。」
その顔は、ナナのいたクラスにいた
アキとレン(いじめの主犯)に
くっついていた三人のうちの
一人のものだった。
いつもみんなに『メグ』と呼ばれていて、
クラスの人気者の子だ。
ナナに対する嫌がらせのときも、
絶対に手は出さなかった。
