春夏と秋冬はもう寝ていた。
二人は十歳、年齢から思えば
おかしくもなんともない。
さらに、春夏は
指一本あれば幻術が使える。
秋冬は決まった時間に
刀の手入れをしているので、
わざわざ夜遅くまで起きている
必要もないのだった。
***************************
二人は二卵性の双子で、
霜降が親代わりだ。
物心ついた頃から
「殺し」について
何度も何度も聞かされた。
飛び散る血の美しさ、
断末魔の悲鳴を上げる
恐怖に歪む顔、
普通の人には出来ないことを
やってのける素晴らしさ・・・
二人はそんなことを
頭に叩き込まれた。
そして、
七歳になったときには、
「殺人」という行為を
なんとも思わないどころか、
楽しいとさえ感じるように
なっていた。
同じ時期に、
平和主義スパイの存在を知り、
また、宿敵と教えられた。
そのときの霜降の憎しみに
満ちた顔は忘れられない。
そして、同じ年の
ニーナとサンナのことも
知ったのだった。
****************************
「うー、ん。」
秋冬は目が覚めた。
隣では姉の春夏がスースーと
寝息をたてている。
たった五分の差なのに、
ずいぶんと落ち着いている。
春秋は、遠足前の
幼稚園児のような気持ちだった。
ワクワクして、
とても楽しみだ。
今までの楽しい思い出が
次々と浮かんでくる。
そのなかの1つが・・・
二人は十歳、年齢から思えば
おかしくもなんともない。
さらに、春夏は
指一本あれば幻術が使える。
秋冬は決まった時間に
刀の手入れをしているので、
わざわざ夜遅くまで起きている
必要もないのだった。
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二人は二卵性の双子で、
霜降が親代わりだ。
物心ついた頃から
「殺し」について
何度も何度も聞かされた。
飛び散る血の美しさ、
断末魔の悲鳴を上げる
恐怖に歪む顔、
普通の人には出来ないことを
やってのける素晴らしさ・・・
二人はそんなことを
頭に叩き込まれた。
そして、
七歳になったときには、
「殺人」という行為を
なんとも思わないどころか、
楽しいとさえ感じるように
なっていた。
同じ時期に、
平和主義スパイの存在を知り、
また、宿敵と教えられた。
そのときの霜降の憎しみに
満ちた顔は忘れられない。
そして、同じ年の
ニーナとサンナのことも
知ったのだった。
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「うー、ん。」
秋冬は目が覚めた。
隣では姉の春夏がスースーと
寝息をたてている。
たった五分の差なのに、
ずいぶんと落ち着いている。
春秋は、遠足前の
幼稚園児のような気持ちだった。
ワクワクして、
とても楽しみだ。
今までの楽しい思い出が
次々と浮かんでくる。
そのなかの1つが・・・