霧雨は、バットを磨く時雨に
ぽつりと言った。
「馬鹿か?」
時雨の動きがピタッと止まる。
「んだと?」
霧雨は続けた。
「だから、馬鹿か?
人はきれいに殺ってこそだろ。」
これが霧雨のモットーだ。
「何言ってんだよ?てめえは
血の綺麗さがわかんねえのか?」
時雨は、敵の血は、
流す、もしくは吹き出すためにあるのだ
と信じている。
しかし、
「クククク。お、あ、い、に、く。
俺は血なんか嫌いだね。
べとべとするし生臭いし。
あんなモンが自分の中にあるなんて。
ああ、やだやだ。」
そこで、時雨がついに切れた。
血を侮辱されるのが大嫌いなのだ。
いきなりバットを振って、
霧雨に襲い掛かる。
そうして、今に至る。
しかし、霧雨はクックッと
笑うばかりで傷一つ負わない。
そして、終いには疲れた時雨が
『もういい!』とあきらめる。
このパターンは
何度も繰り返されている。
初めの頃は他の仲間が
交代で止めに来ていたが、
怒った時雨が八つ当たりにこないと
分かってからは誰も来ない。
霜降は、この二人をあえて一緒にした。
短期で難しい年頃の時雨、
もう反抗期も終わった霧雨。
霧雨は誰が相手でも死なない。
もちろん、時雨が相手でもだ。
時雨はカッとなるとすぐに
バットを振り回す。
いくら戦闘主義といえども、
仲間内での殺し合いはよくない。
そのため、時雨のパートナーとして、
霧雨が選ばれたのだった。
ぽつりと言った。
「馬鹿か?」
時雨の動きがピタッと止まる。
「んだと?」
霧雨は続けた。
「だから、馬鹿か?
人はきれいに殺ってこそだろ。」
これが霧雨のモットーだ。
「何言ってんだよ?てめえは
血の綺麗さがわかんねえのか?」
時雨は、敵の血は、
流す、もしくは吹き出すためにあるのだ
と信じている。
しかし、
「クククク。お、あ、い、に、く。
俺は血なんか嫌いだね。
べとべとするし生臭いし。
あんなモンが自分の中にあるなんて。
ああ、やだやだ。」
そこで、時雨がついに切れた。
血を侮辱されるのが大嫌いなのだ。
いきなりバットを振って、
霧雨に襲い掛かる。
そうして、今に至る。
しかし、霧雨はクックッと
笑うばかりで傷一つ負わない。
そして、終いには疲れた時雨が
『もういい!』とあきらめる。
このパターンは
何度も繰り返されている。
初めの頃は他の仲間が
交代で止めに来ていたが、
怒った時雨が八つ当たりにこないと
分かってからは誰も来ない。
霜降は、この二人をあえて一緒にした。
短期で難しい年頃の時雨、
もう反抗期も終わった霧雨。
霧雨は誰が相手でも死なない。
もちろん、時雨が相手でもだ。
時雨はカッとなるとすぐに
バットを振り回す。
いくら戦闘主義といえども、
仲間内での殺し合いはよくない。
そのため、時雨のパートナーとして、
霧雨が選ばれたのだった。
