Pacifism Spy

イチゴは言ってしまってから
しまった!という顔をした。

「サ、サンゴ・・・あの、
 俺そういう意味じゃ・・・。」

必死に弁解するイチゴにそっけなく
片手(正確には残った手)を振り、
首を横に振る。

『もういい、聞きたくない』

という合図だ。

イチゴに責められた悲しさ、
こうなってしまった悔しさ、
さそいて、それはとてつもない
怒りに変わった。

サンゴはその怒りを偶然目の前にあった
出入り口をふさいでいる物にぶつけた。
思い切り殴ったのだ。

「サンゴ!」