「お父さん、オムライス食べる?」
あたしは立ち上がり、残りのケチャップライスで父親の分もよそおうとしたが、
「ああ、いいよ。 メグに話があって帰ってきただけだから」
そんな言葉で、拒まれた。
「話……?」
手持ち無沙汰になってしまい、心も体も少し虚しい。
「そう。これを見て欲しいんだ」
父親は、いつも愛用しているカメラを首からさげている。
いつもはそれでなんら変わりないけど、今日は右手に書類が握られていた。
その書類は、転入手続きについてと、全寮制の学園、そしてワケあり荘のことが記載してあるものだった。
「お父さん、これからもっと帰れなくなることが増えるから、このパンフレットに書いてある知り合いのところの学園に行ってくれないか?
全寮制なんだが、お父さんとここの学園長は知り合いでね。親切に配慮してもらえて、この〝ワケあり荘〟というところに、メグと真守は特別に住まわせてもらうことができるんだ」



