あたしはその笑顔に、笑みを返すことができず固まってしまっていた。
嘘……真守、もう友達いるの!?
き、昨日の今日で!?
弟の新しい環境の順応力に戸惑いを感じた。
姉は弟に負けた……。
しかも相手がモモちゃんときた。女の子だ……なんか複雑。
「じゃあ、モモちゃん待たせちゃダメだし、僕行ってくるね。お姉ちゃんも、あんまり待たせちゃダメだよ」
手を振りながら去っていく弟に、寂しさを感じつつ、その言動が胸に引っかかった。
お姉ちゃんもあんまり待たせちゃダメ……って?
ふと顔を上げると、そこにはワケあり荘を囲う塀に身を任せてスマホをいじっている湊斗がいた。
……まるで誰かを待っているみたいに。



