中学から勉学に励んでいたあたしは、高校にも容易く首席入学はもとい、特待生として入学できた。
おかげで授業料は全額免除。
貧乏人にとっちゃ、助かるったらありゃしない。
……うちは、貧乏でも幸せだった。
毎日学校から帰ったら、お母さんが洗濯物をしながら、「おかえり」って言ってくれて。
休日はたまに、珍しく家にいるお父さんの提案で、みんなでどこかに出かけたりして……。
楽しかったはず、なのになぁ……。
あたしの父は、写真家である。
家族を養うために働いてるワケではない。
本当に自由に、自分の撮りたい写真を撮って生きている、自由奔放な父親だ。
お母さんは、そんなお父さんが好きで、待ってるのも楽しいよ〜なんて言ってたっけ。
今ではもう、それも遠い過去の話だけど。



