「…………」
あたしの言葉に、玲央は押し黙るように口を閉ざしていた。
ただ、驚いた顔であたしを見ている。
「玲央?」
そう呼べば、ハッとしたように目を見開いて、
「べ、別に。あれは俺の気まぐれだ。お前に感謝される筋合いない」
ツンッとした態度で、玄関のドアを開けて出て行ってしまった。
行っちゃった……。
ていうか、ほんとにこんな朝早くからどこに行くんだろう?
「メグ?」
もう玲央のいない玄関を見つめながら、疑問に思ってると、背後からあたしの名前を呼ばれる。
振り返ってみると、寝起きの湊斗が部屋から出てきたみたいだ。
「あ、おはよう……えっと、都築湊斗」
「なんでフルネーム」
「じゃあ……都築」
「違う。湊斗」
「え?」
「俺は湊斗だけど」



