ワケあり荘のイケメンズ!




真守は、あたし……望月恵(もちづき めぐ)の唯一の家族であり、弟。


まだ5歳で、ようやく幼稚園に通う年齢になった小さな男の子だ。



つい先日のことのように思われる出来事を、あたしは懐かしむように思い出していた。





――2週間前。



高校1年生という期間が終わり、春休み真っ只中。


オンボロアパートで、いつものようにあたしと弟の真守は晩ご飯を食べていた。



いつも家には、あたしと真守のふたりしかいない。


お母さんが亡くなったのは、真守が生まれてすぐの出来事だった。


重い病を患って、ずっと寝たきりだったお母さんに、当初のあたしは何もできなかった。



5年前、あたしが中学生になったばかりの頃にお母さんが亡くなってから、お父さんは忙しくて、弟の真守も小さかったため、必然的にあたしが家のことも、真守の子守りもしなくちゃいけなかった。



学生ながらに家事をこなして。


家に負担をかけないためにと、勉強も頑張った。