ワケあり荘のイケメンズ!




驚いて顔をあげれば、さっきワケあり荘の前でぶつかったキレイな顔をした男性が、あたしの目の前にいる。


走ってきたのか、息が切れているようで肩が上下に動いていた。



「……あ、の……?」



「君、望月メグちゃんだよね?今日からワケあり荘に住むって聞いてるよ」



おだやかな笑みを崩さないまま、あたしを優しく見つめる彼。


大人びた印象を与える彼は……一体、誰なんだろう?


どうしてあたしの名前を知ってるの?



そんなあたしの疑問を察したのか、彼は当たり前のような流れで話し始めた。



「俺は羽渕依(はぶち より)。ちょっと事情があって、ワケあり荘に住んでるんだ。君と同じだよ」



……あたしと、同じ……。



さっきぶつかったときはちゃんと見てなかったけど、今こうしてじっくり見ると、本当にキレイな顔をしている。


吸い込まれそうな瞳。


こんな人でも、あのワケあり荘に住わなきゃいけない理由があるんだな……。


なんて、頭の片隅で思っていると、彼はケータイを取り出してある人に連絡をしているようだった。



「ごめんね。すぐに来るから」