「玲央!お姉ちゃんをいじめないで!」
隣に座っていた真守は、あたしの前で小さな手を広げて庇うようにそう言った。
小さな体に、大きな目。
こんな可愛い顔して咎められても、全然怖くないよ。
だけど、真守があたしを庇ってくれたことが嬉しかった。
「ありがと真守。あたしは大丈夫だから」
そう言って、真守の視線に合わせるようにかがみ、おいでと言わんばかりに手を広げる。
すると、真守は勢いよくあたしの胸の中に飛び込んできた。
「ふん、好きにしろ。ただ1つ条件がある。ここでは俺に、一言も話しかけんなよ」
プイッとそっぽを向き、玲央と呼ばれる金髪男は中に入って行こうとする。
「それは無理だよ」
咄嗟にあたしは、そのスラリとした後ろ姿に訴えていた。



