「なんか最近いろいろなことが起きてるなー」

「ん?」


あ、いまはひろと帰ってる途中で
有村の独り言が聞こえてしまったようで…

「あのね大川くんにぎゅってされたんだ」

「……は?」

「あとね助けてももらった
なんだか不思議なひとだよね!」


助けてくれて、ぎゅってされて、好きと言われて…?
有村の笑顔みれただけであんなに喜ぶなんて

「いやいやちょい待て」

「ん?」

「ぎゅってされたのか?」

「うん謝られながら」

「すきっていわれた??」

「うん友達としてって」

「………あいつ絞める…」

「え、なんて?」

「いや、いいんだゆきはなにも知らなくて」


なんだかそれって線引かれてるみたいで…

「あ、ちがうからな
ゆきを仲間はずれとかそんなんじゃねーよ?」

「うん!」


ひろはいっつも有村が不安になったらすぐにその不安を消してくれる
本人には言わないけど大切な存在だな~

「ひろ!!!!」

「ん!?」


感謝の気持ちを込めて流行り?のぎゅっをひろにしてみた

「な、な、な、な!!」

「ありがとうのぎゅーだよ!!!」

「………勘弁して…」

「へへへっ」


ひろがいてくれてほんとによかった♪

「ゆき」

「なーに?ひ………ろ…??」


てっきりひろに呼ばれたと思って顔をあげたら
ひろはまっすぐわたしの後ろを見ている
え、なにお化け!!??
むりだよ!!!

「ちげーよ浮気女」


うそだ
この声のひとがなんでここに???

ひろに抱きつきながらうしろを振り向くと…

「よっ」

「双海…」


なんでいるの???
会いたくてたまらなかったあなたが

「反応うすいなー
もしかして俺お邪魔?」

「…」


そんなわけない。
そんな顔しないで嘘の笑顔なんていらないよ

「双海!!!」

「おおっ」

「えっ…」


有村が会いたかったのは双海だよ
ずっとずっと会いたかったんだよ
ひろから離れて双海に飛びついた

ひろはびっくりしてたけど
ごめんひろまたあとでしてあげるからね!!

「いや、他の男に抱きついてんじゃねーよ」

「いだっ!!!」

「……んだよ連絡もよこさねーから会いに来てやったのに……」


双海がボソボソとなにかいってたけどボソボソすぎて聞こえない!!!

でも、ボソボソいいながら抱きしめ返してくれた双海
あーすきだ!!!

「ゆきこの状況は…」

「あっ」


ひろのこともう忘れてた♪
有村浮かれすぎなうってやつです

「あのね!こちらのかたは双海さんです!」

「あのときぶりだね。青葉っていいます」

「あんときのおっさん!?
なんでそいつにゆきが抱きつく……?」

「あ、えーとそれはですね有村がだき「彼氏だから」

「は???」


なんか、双海に遮られました
抱きつきたかったからって言いたかったのに…
それに彼氏とは言いにくいなと思ってたのに!!!

「彼氏って……うそだろ…??」