「じゃ、またな」
「うんばいばい」
あのあと、気まずくなったわたしは
用事があると言って駅まで送ってもらった
「…好きって言わなきゃよかった…」
双海とばいばいした瞬間、我慢してたものが…
「すっきだよぉ…」
すれ違う人たちに見られてるのはわかってるけど
涙が止まらない。
こんなに悲しいものなの?
好きな人と付き合うことって。
ちがうよね。双海だから悲しいんだ
偽物の双海になってしまったことが…
どうして変わっちゃったの…
「うぅぅ…」
「ゆき?」
だれぇ…
今、有村HP0だから話したくないですー。
「……あ、ひろ」
「なにがあったんだよ!?」
泣いてるわたしを見てオロオロしているひろ
そりゃそうだよね。
わたしは基本泣かない。
まぁ、正しくは泣けないかな
涙なんて滅多にでてこない。
なのに今日は泣いてばっかり
陽とひろのこと誤解したときも
「連絡全然こねーからすっげぇ心配した」
「あ、ごめん」
「あのおっさんは?」
「……」
「なんかされたのか!?」
「なんも…ない」
「じゃあなんで!」
「…なにかあってよかったのに…」
「…ゆき…」
そう。なにか起きてくれた方がわたしはよかったのに
なにもなかった。
抱きついたのもわたしから。
双海からはなにもなかった
「…ひろならどうする?
目の前に自分の好きな人がいたら…」
「なんだよそれ…」
「知りたいなーて」
もう涙は止まっているけど、悲しい気持ちがなくならない

