―………
それから何時間くらい経ったのだろう。
「ん……」
目を開けるとぼんやりとした視界が広がっていて、ぎゅっと目を瞑って開けるとはっきりしてきた。
いつの間にか眠っていたらしい。
時計を見ると夜の12時を少しまわったところだった。
うわ…かなり寝てたんだな、あたし。
おかげで夜ご飯食べ損ねちゃった。
てか……あれ?
ふとあることに気づいたあたし。
体にかけられていた毛布に疑問を覚える。
あたし……そのままベッドにダイブして寝ちゃったんじゃなかったっけ?
毛布なんてかけてなかったような……。
そこまで思ってはっとする。
もしかして……光輝がかけてくれた?
それしかあり得ない。
だってこの家にはあたしと光輝しかいないのだから。
胸がほっこりと熱くなる。
なんか嬉しい……かも。
緩みそうになる口元を押さえてベッドから起き上がろうとした…その時。
タンッ…タンッ……
不意に階段を上ってくる音が聞こえてきた。

