そして、日が暮れかけた帰り道。
あたし達は特に話すわけでもなく、ただ手を繋いで歩いていた。
なんだかんだ今日のお出掛けも悪くはなかったな。
むしろあたしは得した気がする。
ワンピースを買ってくれたからってわけではないけれど、光輝はいいやつなんじゃないか…って最近よく思うんだ。
これでドSかつ変態じゃなければ、さらにいいんだけどな……。
「……あ」
いろいろなことを考えていたあたしの横、不意に光輝が声を上げる。
「どうしたの?」
不思議に思ってそう聞くと、光輝は悪戯っぽく笑って言った。
「ちょい来てみ?」
「え……」
腕を引かれるまま着いていくと、光輝は小さな公園に入っていった。
ここって……昔よく遊んでたところだ。
ブランコと滑り台と砂場があって、奥には最近にしては珍しい土管が置いてある。
その土管に近づいていくと、光輝はあたしにしゃがむように促した。
「おーあったあった」
「……?」
光輝が指差す方に目を向ける。
そして……
「!」
あたしはあるものを目にした。

