「お前みたいな一生懸命な奴、
嫌いじゃねぇよ」
「え…」
「むしろ好きだけどな。
だから助けた」
清々しいほどに輝いた笑顔。
大した意味は込められていないはずの『好き』という言葉。
こんな一面もあるんだ…。
不覚にも光輝にドキッとしている自分がいるという事実。
それは否定できなかった。
かっこいいと思ったのと同時に、胸の奥がなんだかくすぐったくなる。
どうしたんだろ、あたし。
固まったままのあたしに、光輝ははっとしたらしい。
気まずそうに目を逸らすと、言い訳っぽく言った。
「あ、言っとくけど……
その部分だけで、あとは嫌いだからな」
「はぁ…?」
今までの言葉が台無しになってしまうような台詞に、顔が歪むのが分かる。
結局はこいつもムカつく奴だ。
でも……―――――。
ごしごしと頬についた涙の跡を拭う。
いつの間にか涙は止まっていたみたいだ。

