「少し黙れよ」
「っ!!」
キスする寸前にそう言った光輝はなぜか不機嫌で。
その理由を考える暇もなく、キスをされる。
「んっ、んーーーっ!!」
いくら胸板を叩いても……押しても。
男の子の力に敵うわけなくて、あたしはされるがままだ。
そして、どんどん深くなっていくキスに抵抗が弱まる。
それどころか、するりとあたしの口内に光輝の舌が入ってきたから変な感覚に襲われてどうしたらいいか分からない。
「ふっ、ぁ……んンっ……」
な、にこれ……。
いつもの自分と違う甘い声に恥ずかしくなる。
何で……怒ってんのよ。
怒りたいのはあたしの方なのに。
そう考えている間も、光輝の舌はあたしの思考回路をじわじわと蝕んでいく。
そっと唇を離された時には、意識が朦朧として体がふらついていた。
酸欠状態で息が苦しい。
くっそ……
ファーストキスだけでなく、セカンドキスまで奪われてしまった!
生理的な涙が目尻に浮かんできて拭おうとしたら、それよりも早く光輝の指先に拭われた。

