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そして放課後になって。
あたしは先輩に言われた通り、屋上に来ていた。
今日は日差しがぽかぽか暖かくて眠くなる。
暖かいの知ってて先輩は言ってくれたのかな?
……なんて自分に都合のいい解釈をしてみる。
でも、久しぶりに暖かいからそう思っても仕方ないよね。
「あー……」
なんか幸せだなぁ……。
これであの変態がいなければ、もっと幸せなのにな。
屋上のフェンスごしに空を見上げて、うとうとし始めるあたし。
眠いな……。
そう思って、目を閉じようとした……その時だった。
ガシャン!
すぐ近くでフェンスが揺れる音がして、ぱちっと目を開ける。
そしてあたしの目に飛び込んできたのは、あたしを囲うように背後からフェンスに伸びた両手。
ああ……幸せをぶち壊しにするやつがやって来た。
一気に眠気が覚めたのも、こいつのせいだ。
そして動かずにじっとしていると、耳元で女の子を口説けそうなほど甘美な声が響いた。
「まーたあいつのこと待ってんの?」
「うるさい、変態」
「変態とは心外だな」
「何度も言うけど……あんたには関係ない」
そう強く言って、あたしは振り返った。
やっぱり光輝か。
いや、こんなことするやつはこいつくらいしかいないけど。

