なんで朝からこんなにイライラしなきゃいけないんだ。
何でもいいから、とりあえず出てって欲しい。
恨めしげに光輝を見上げていると、何がおかしいのか笑いながらあたしのことを見下ろしてくる。
そして、
「っ!」
不意に顎を掴まれて、ぐいっと持ち上げられた。
強制的に目を合わさせられる。
「恨むならお前の母さんを恨め」
「は?」
「……んな顔してっと、
ブスな顔がもっと酷くなるぞ」
「はあっ!?」
なんなの!?
いくらあたしのことが嫌いだからってここまで言う?
何であたしがこんなやつに、ここまで言われなきゃいけないわけ!?
ふつふつと怒りが込み上げてくる。
だけど、こいつに対する嫌味が思い付かない。
だって……顔はかっこいいんだもん。
いくら探しても欠点が見つからないんだもん。
とりあえず睨んでいると、顎からすっと手を離されて光輝がベッドから下りる。
そして、あたしを振り返って言った。
「まぁ、なんだっていいけど。
早く下りてこいよ」
そう言って部屋を出ていく悪魔。
姿が見えなくなった瞬間、体の力が一気に抜ける。
てか、あたしの顔……『なんだっていいけど』で片付けられちゃったし。
本当に先が思いやられるわ……。
まぁ、キスされなかっただけマシか。
そう無理矢理思い込んで、あたしは制服に着替え始めた。

