え……な、にこの感じ。
まるで逸らすことを許してはくれないような、真っ直ぐな光輝の瞳。
心の底まで見抜かれていそうで怖くなる。
でも、それは本当にわずかな時間だった。
「……なーんてな」
そう言った光輝の顔は、もと通りになっていて。
自分が見ていたのが嘘だったんじゃないか、ってくらい短い間だった。
「ま、いいや。俺戻るから」
「え、あ……」
顔つきが違ったことが気になったけど、本人がアッサリしてるから聞くにも聞けなかった。
脱力したままベッドの縁に座っていると、去りかけていた光輝が不意に足を止めてこっちを振り返る。
なんだろう……?
不思議に思っていると、光輝はそのままあたしのところに戻ってきた。
「あ、あと……」
「……?」
「これから光輝って呼ばないと……キスするから」
「はっ!?」
またもや意味の分からないことを言い出した光輝に、あたしは開いた口が塞がらない。
「こうちゃん……なんて論外だし」
ちょっ、ちょっと待て!!
あたしがこいつを呼び捨てにする?
……出来るわけないだろおっ!!
でも……呼ばなかったら?
それこそ、さっきの思い出したくもない忌々しい現象が待っている。

