お母さんとか…お父さんとか。
友達とか……もちろん、秋山君のこととか。
何も考えずにあんなこと言うなんて…なんて浅はかなんだろう。
忘れてしまったあたしより何倍もつらいのは……忘れられてしまった周りの人達の方なのに。
あたしは自分勝手すぎる。
「うっ…ヒック……」
思わず嗚咽を漏らしてしまったあたしの前、秋山君がはっとしたのが分かった。
「……ごめん」
「ううん」
秋山君が謝るのに対し、あたしは首を大きく横に振る。
「……がと」
「え?」
「ありがとう、気づかせてくれて。
あたし…何も考えてなかった」
「雫……」
「ずっとこんなこと考えてたなんて、
あたし…バカだね。
ごめんなさい」
素直にそう謝ると、ふっと笑う秋山君。
そして、あたしの頬にそっと触れて言った。

