秋山君は唯一あたしの前で笑ってくれる人だ。
でも…心からは笑ってないんだろうな……。
そう思うと、胸がぎゅう…っと痛んだ。
「……どうしたの?」
あたしの顔に出ていたのだろうか。
秋山君が顔を覗き込んでくる。
時々…不安になるんだ。
「ねぇ…
あたしっていない方がいいのかなあ…」
「……え?」
あたしの言葉に秋山君がぴたっと動きを止める。
今言ったことは、最近よく思うことだった。
「思うの……
みんなの悲しそうな顔を見ると…」
「……」
「あたしなんかいらな……」
パシッ!!
部屋に乾いた音が響く。
それから一瞬遅れてじわじわと痛み出した頬を手で押さえて、ぱっと秋山君のことを見上げると……
「…っ……」
彼はつらそうに顔を歪めて、あたしのことを見下ろしていた。
その瞳には怒りが見え隠れしているのが分かる。
しばらく部屋に沈黙が流れていたけれど、それを破ったのは秋山君の方だった。

