相合い傘~俺様な彼と最悪な再会~【更新中】



「これも…今日で最後だし」



そう言われて光輝の視線の先を追うと、そこにあったのは……


――――こうきとしずく


そう、あたし達の相合い傘だった。


今日で最後……か。


その言葉に胸がぎゅっと締め付けられる。


行かないでほしい。


そう言いたいけれど、あたしには言う権利はない。


だから……


「そう、だね……」



彼の言葉に肯定することしかできなかった。


そうだね……なんて。


本当にあたしは気が利かないと思う。


最後の日くらい、もっとマシなことを言えたらよかったのに。


あたしが返事をしたからか分からないけれど、光輝が不意にあたしに目を向ける。


視線が絡んで体がぴくっと跳ねたけれど、目を逸らすのがもったいなくて見つめ返す。


「やっと……」


「……?」


「やっと俺の話聞いたな」


「え……」



苦笑いしている彼の前、あたしは目を丸くする。