どうしよう……?
いつ伝えたらいいんだろうか。
実際、あんなに人がいたら近づけないよ。
……やっぱり家?
でも、多分お母さんの餌食になってるよね。
今日は最後だからお母さんもマシンガントークになるに違いない。
帰り……誘う?
でも、なあ……。
あれこれ考えて、どうしようか迷っていた時。
不意に光輝が女の子達の間から抜け出して、こっちに歩いてくる。
その目はあたしに向けられていて、思わず身構えた時。
「雫!」
「……!」
呼ばれるの分かっていたのに、反射的にぴくっと跳ねる体。
それを見て光輝はぷっと吹き出すと口を開いた。
「今日一緒に帰ろうぜ!」
「…っ」
光輝の言葉は予想外だった。
あっちから誘ってくるなんてあり得ないと思っていたからこそ、すごく嬉しい。
意外にもあっさりとあたしの悩みを解決してくれたその言葉に、
「う、うん…!」
あたしが肯定しないわけなかった。
……多分、あたし今顔赤いよね。
何よりも光輝が笑ってあたしを見ているのがその証拠だ。

