さすがに毎日部屋に来てキスされるとか言ったら、愛子のことだからめんどくさくなるのは分かってる。
…って言っても、最近はあんまり部屋に来なくなっちゃったけど。
どうやら妄想しているらしい愛子の横、あたしは一人ため息をつく。
とりあえず、あたしは告白のことを考えなきゃね。
「まっ、とりあえず何かあったら相談しな!」
「うん、ありがと!また明日ね~」
でも、愛子と相談したことですっきりしたし。
あとはあたしの問題かな。
「……あ」
愛子と別れてからの帰り道、あたしはふとある場所を思い出した。
あたしの大好きな場所。
そして……昔からずっと特別な場所。
その場所を思い出した時、あたしの足は自然とその方向に動き始めていた。
―………
いつもなら小さな子どもが何人かいるけれど、今日は公園内には誰もいなかった。
一人で大きな桜の木を見上げる。
多分…8割くらい咲いているかな?
もうあと数日で満開になって、1週間後には散ってしまうだろう。
しばらく桜を眺めてから、あたしは公園の隅にある土管へと向かう。
そしてその場にしゃがみこむと、鞄を外に置いて中に入った。

