そんなあたしに気づくはずもなく、光輝はそのまま続ける。
「次はいつ戻るか分からない。
もしかしたらもう戻らないかもしれない。
でも…俺決めたことがあるんだ」
「……?」
泣きそうな声を出したくなくて首を少しだけ傾げると、光輝がふっと少しだけ笑ったのが雰囲気で分かった。
「お前に言われた通り…
夢だけは絶対に諦めない」
「……っ!」
「これだけは絶対に約束する。
お前が教えてくれたから」
あたしの言葉で光輝が弁護士になるという夢を諦めないのは嬉しい。
だけどやっぱり行って欲しくなくて。
「…っ……分かっ、たよ…」
そう返事をしたものの、心の中は複雑だった。
「……」
光輝が話すのを止めてしまったから、部屋に沈黙が訪れる。
その空気に耐えられなくなったあたしは、
「……あたし、学校行くわ」
完全な鼻声で光輝に告げた。
泣いているのなんて、もうどうでもよくなっていた。
光輝と二人きりでいたくない。

