そっと大きな手があたしの頬を包む。
たったそれだけのことなのに異常なほどに体が跳ね上がる。
くすくすと笑った彼はそのままあたしの顔を正面に向かせた。
目を合わせると思ってることが全部知られそうで嫌なのに、光輝は逸らすことを許してはくれない。
しばらく沈黙が流れていたものの、彼の綺麗な形をした唇が動くまでそう長い時間はかからなかった。
「……キスマーク」
「え……」
「キスマーク、つけちゃった」
「!」
「俺のもの、っていう印ね」
「なっ……」
ボッと火がついたかのように、顔が一気に熱くなる。
さっきまでのなんて比じゃないくらいだ。
俺のもの……なんて。
そんなこと言うなんてズルいよ。
光輝はあたしの気持ちを知っていて、そんなことを言うんだろうか。
もしそうだったとしたら、本当にズルい人だ。
そっと光輝のことを盗み見る。
きっと意地悪そうにあたしを見下ろしているんだ、と思っていたのに…実際は違った。

