―――――『こうき』と『しずく』。
ピンク色のチョークで描かれた相合い傘。
本当はずっと見えていたんだ。
だけど、見えないふりをしていた。
だって…自分の気持ちが分かった今、改めて見るととても恥ずかしいし、照れるもん。
自分でも顔が赤くなっていくのが分かる。
そんな姿を他の誰かに見られたくなくて、あたしは体育座りをした自分の足に顔を埋めた。
なんで…こんなに好きになっちゃったんだろ。
あっちの反応からして、明らかにあたしはからかって楽しんでる対象なのに。
恋愛対象になるなんてこの先ずっとない気もする。
そう思うと胸がきゅうっ…としてきた。
そろそろ帰りたいな……。
そう思って、少しだけ顔をあげかけた…その時だった。
「……あ、やっぱり雫だ」
「……!」
予想外な声が至近距離で聞こえてきて、体が大袈裟なほどに跳ねる。
さらにそれを見た彼がふっと笑ったから、この上なく恥ずかしい。
「何してんの?
こんな狭いところで…」

