「俺…言ったよな?夜行くって」
「……まあ」
それはそうだけどさ……
いや、よくないけどね?
納得のいかないあたしは不服気に光輝のことを見上げた。
「どうやってここに…」
「……ん、あそこ」
「え?」
光輝が指差したのは、さっきからガタガタと音を立てている窓だった。
「は……窓?」
「そう」
今はもう閉められていることから、侵入してから閉じたんだと思う。
でも、あまりにも完璧な侵入だ。
入ってきたことにまったく気づけなかった……。
「俺達の部屋、隣り合わせだし。
それに廊下は先生がうろつくだろ?」
なるほど……なんて。
納得する暇などなかったことに気づいたのは、ほんの数秒後。
「さて、と……」
「!!」
怪しく口元に笑みを浮かべた光輝があたしの上に跨がって顔を覗き込んでくる。
ギシッ……
さっきよりも近づいた距離のせいか、一回目よりベッドの軋む音が大きくてそれがなんだか身の危険を感じさせる。
だけど、あたしに逃げ場なんてどこにもなかった。

