いつもと違うと思ったのは…光輝が本気で言っているのが分かったからだと思う。
まさかこんなに真剣にお礼を言われるなんて思ってもみなくて。
正直どんな反応をしたらいいか分からないけれど、嬉しいと思うのは事実だった。
そして……
「えっ…」
ぐいっと腕を引かれて、光輝の腕に連れ込まれる。
な、なんだろう……?
優しく抱き締めてくるその腕に驚いて、ぱっと顔をあげると…
「……んっ」
光輝の顔を見る前に、唇に柔らかい感触が降ってきた。
思わず目を見開いたまま固まってしまったあたしの前、光輝が目を瞑るように手で視界を覆ってくる。
それに促されるように目を瞑ったものの、心の中ではパニック状態だった。
嘘…どうして……?
何で……キス、するの?
光輝がキスするのはあたしが嫌いだからじゃないの?
なのにお礼を言ったあとにキスするなんて、まるで…―――。

