「まぁ、今のあたしの話が
光輝のためになったかは分からないけど。
あたしが一方て……」
不自然にあたしの言葉が途切れてしまったのは、
「っ!」
光輝が不意にあたしの腕を掴んで、ぐいっと引っ張ってきたから。
もはや不可抗力だったあたしは、そのまま光輝の腕の中に飛び込む。
驚いて顔をあげようとしたものの、光輝の手があたしの後頭部にまわってきて胸板に顔を押し付けられてしまったから失敗に終わる。
「……嬉しかったよ」
「え……?」
予想外すぎる光輝の言葉に、顔に熱が上がっていくのが分かる。
光輝の顔を見れずに、ただ夜の青い海を見つめることしかできない。
だから、光輝が顔を赤く染めていることにも気づくわけなんてなかった。
それより……
光輝、今嬉しかったって言ってくれた?
大したことをしていないはずなのに、なんだか胸がくすぐったくなる。
そんなあたしに気づかずに、光輝はあたしのことをぎゅっと抱き締めてきた。
「そんなこと言ってくれた奴…
今までいなかったから。
だから…すごく嬉しかった」
「っ……」

