意味が分からなかった。


雫って呼ばれる意味も。


見つけたって意味も。


分かりたくなかった。


ただ…信じたくなかった。


「ふぅん…」



秋山君が顔を近付けてくる。


食い入るように見つめられて、胸の鼓動が速くなる。


「変わるもんだな」



そういって伸びてきた手を、


「さっ…触らないで!!」



バシッ…


あたしは振り払った。


この変貌ぶりは……なに?


今だって…


あたしが手を振り払ったのにもかかわらず、笑ってる。


……すっごく意地悪そうにだけど。


「ふっ、そういう強いところは変わらないんだな」