……そう。
実はあたし、怖いものが大っ嫌いなんです。
一人になるのが嫌なのはそれが原因。
基本的に暗いところとか怖いものが嫌いだから、一人になると不安になるんだ。
「ははっ、こんな弱気な雫久しぶりだわ」
「う、うるさいな……」
人の気持ちも知らないで…ったく。
まだ何も始まっていないのに涙目になっているあたしの頬を、愛子はぷにぷにと触っている。
……明らかに遊んでるでしょ。
「ねぇ……雫?」
「……なに」
「たまには素直になったらどう?」
「え……」
「愛子ー!!
あたし達、次だよー!」
愛子の言葉にぱっと顔を上げたとき、運悪くも愛子が同じ部屋の女の子に呼ばれてしまった。
行くーとか言いつつも、愛子はしゃがんでいた体勢から立ち上がっただけで、あたしから目を逸らさない。
だけど……
「頑張りなって」
そんな一言とウインクを残して、愛子は走り去ってしまった。
その場にぽつんと残されたのはあたしだけ。
周りを見ると、もうほとんどのペアが肝試しに出発してしまったみたいだ。

