「それで毎晩いちゃついて~」
「そ、そんなことあるわけないでしょっ!」
「あはははっ」
聞くに耐えかねて、愛子の言葉をまたもや遮ると大笑いされて。
それがクラスで密かに注目を浴びているから、なおさら恥ずかしい。
愛子は目に涙を浮かべるほど笑ってから、あたしに向かって言った。
「やっぱ雫、いじめ甲斐があるわ」
その言葉を聞いて初めて、今までのことは愛子の勝手な想像だったのだと気づく。
「そんな少女マンガみたいなこと、
普通あるわけないじゃない」
……悪かったな、少女マンガで。
あたしの家では普通に起きてますけど。
なんて言葉は飲み込んで、恨めしくも愛子を睨む。
だけど顔が真っ赤なせいか説得力がないようで、彼女はくすくすと笑うだけだ。
「ホワイトデーの日といい…
あたし、雫の困った顔を見るの好きかも」
「もうっ!」
そうやっていっつもからかって!
この……ドSめ!
光輝といい、愛子といい…どうしてあたしの周りはドSな人ばっかなの!?
はあ…と盛大にため息をつけば、ちょうどチャイムが鳴って。
席に座ったあたしがHRの間ぐだっていたのは言うまでもない。

